水彩画の描き方(中級編1)


1.はじめに

 絵を描く上で、一番大切なことは、上手く描くことよりも、「自分だけしか描けない絵」を描くことを心掛けることです。

 いくら、技術的に上手に描けても、その人なりの個性が表現されていない作品は、芸術的にはあまり意味がないからです。自分の世界を見つけるためには、できるだけ沢山の絵を描くことです。何枚も描いていくうちに、その人なりの個性が出てくるものです。

 しかし、沢山描くといっても、目標も立てずにただやみくもに描くのでは、なかなか長続きするものではありませんし、上達も難しいと思います。

 では、どうやれば上達できるでしょうか。

 上達する方法の一つとしては、気にいった作品をみつけたら、それを何回も模写することです。(最低でも5回ぐらいは、挑戦してみたいものです。)だんだん回数を重ねていくうちに、かなり原画に似た作品が描けるようになると思います。
 
 しかし、何枚描いてもどうしても同じ様にかけない点も発見できると思います。でも、心配する必要は全くありません。十人十色ですから、同じように描けなくて当然です。むしろ、似ない点こそ、その人なりの個性が出ているからだと思います。

 この他に、上達の秘決は、いつも一人で絵を描くのではなく、仲間を作ってお互いに切磋琢磨しながら描くことです。野外でスケッチしている時など、一緒にまとまっていれば、覗かれても一人だけではないので、あまり気にならないものです。

 もう一つ大事なことは、絵を描くことが、楽しく思えるようになることです。どんなに上手く絵が描けても、楽しい気持ちで描かないと、観る人の心を打つ作品は、なかなか描けないと思います。多少、技術的に未熟でも、あるいはデッサンカが乏しくても楽しく絵が描けたら最高だと思います。

 しかしながら、絵を上手に描けることにこしたことはありません。そのためには、常に構図をしっかり描くことを念頭においてください。良い絵の基本は、なんといっても構図です。構図がしっかりしていないと、いかに美しく彩色出来ても、安心して見ることが出来ません。しっかりした構図とそれにマッチした色調、この二つがバランス良く描かれた作品が、よい作品の条件になると思います。

 構図については、「構図について」の中で、また色調については「魅力ある彩色」の中で解説してありますので、参考にしてください。本編では、一応透明水彩画の基本を身につけた方を対象に、より高いレベルを目指す内容でまとめてみました。しっかり学んでいただき、素晴らしい水彩画を描いていただくことを心より期待しております。


河津七滝付近




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