水彩画の描き方(上級編2)


3.早描きのテクニック

 ここでは、私が長年かかって会得した水彩画の早描き法を紹介します。この方法で描くと、一般的な風景画の場合、F3号で2時間、F4号では2時間半ほどで描くことが可能です。ただし、建物などがたくさんある街並みなどは、デッサンに時間がかかるため、当然これよりは長くなります。

@ 描きたい対象物を早く決める。

A 鉛筆のデッサンは、構図を考えて、大まかに描く(細かいところまでは描かない)。

B 鉛筆の線を目安にして、ペンで独自(なぞるのではなく、生きた線を描くよう)に素早く描く。

C 絵具は簡便な固形水彩を使用する(チューブだと色出しに時間がかかるため)。

D 着色の際は、パレットを使わずに、白い紙(コピー用紙など)を用いる(色がよく分かるため)。

E 最初は、空や地面などの広いところから、筆に水をたっぷりつけて着彩する。

F 対象物で、同色系の物が複数ある場合、あらかじめそれらの色を紙上に出しておき、同じ筆で一気に描く。

G 水分を十分含ませた筆で色を溶き、布切れで水分を調節しながら着彩する。

H 重ね塗りや、水筆での脱色は、透明感が損なわれるためできるだけ避ける。

I 多少塗りの残しがあっても、全体的にまとまっていれば、それでよしとする(後で手を加えると、作品をかえって悪くしてしまうことが多い)。

 この方法に加えて、さらに「たらしこみ画法」(後述参照)や「グリザイユ画法」(後述参照)を併用すれば、より早く描けることになるでしょう。ただし、たくさん描かないと、なかなか時間短縮にはつながらないと思います。


 上記の事項を参考にして数多く描いていけば、これまでの半分の時間で絵を完成させることができるようになると思います。

横浜市・開港記念会館




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